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数Ⅲ⑤ 微分法の続き

三角関数の導関数 さんかくかんすうのどうかんすう
sin (θ)をθで微分 ⇒ cos(θ)
cos (θ)をθで微分 ⇒ -sin (θ)
tan (θ)をθで微分 ⇒ 1 / (cos^2θ)
(数Ⅰで習っていると思いますが、(cos^2θ)は、(cos(θ))^2のことです)

sin (θ)をθで微分したときの結果がわかっていれば
cos (θ)=sin (θ+π/2)
tan(θ)=sinθ/ cosθ
という三角関数の相互関係(数Ⅰを参照して下さい)を利用して、それをθで微分すれば良いです(合成関数の微分の公式・積の微分の公式を使えばよいです)。

sin(θ)の導関数を、導関数の定義に従って極限を使って求めていくときは、加法定理から導かれる公式や、「lim (x→0) のときのsin(θ)/ θ =1」という公式を使ったりして、導関数を求めます。

三角関数の微分というのは、これから先(大学)になってからも重要ですのでしっかり理解できると良いと思います。

sin(θ)やcos(θ)を2回微分すると元の関数の符号が逆になったものになり、4回微分するともとの関数に戻ります。こういう知識は、大学生になって「微分方程式」という「関数を求めるための方程式」を解くときに有効になります。


sin(aθ)の微分

sinが入っている合成関数の微分を確認しておきます。なぜなら高校物理Ⅱの範囲で学ぶ「単振動」をする物体の理解にこれが役立つからです。物理で単振動を学ぶ際には
A sin (ωt)
などという風になっているのですが、使われている文字が違うだけなのでここでは気にしないで下さい。
単振動とは、重しがつるされてあるばねがする動きのような、直線上を往復する動きのことなのですが、その変位(位置の変化)を時間(t)で微分したものが速度、速度を時間(t)微分したものが加速度になります。上に書いた「Asin(ωt)」というのは変位を表しているので、これを微分できれば「速度・加速度(を表す関数)」がわかります。

(本当は、変位・速度・加速度はベクトルなのですが、スカラー(普通の数)としてここでは扱ってしまいます。←ベクトルやスカラーが何かよくわからなかったら聞き流してください)

sin (aθ)の微分を考えます。aは定数です。θが独立変数(つまり関数に入力されるもの)です。
この合成関数は、θが「入力したものをa倍する」という関数と、「入力したものsinを出す」という関数の、2つの関数を通りぬけている「合成関数」と考えることができます。
イメージとしては:
θ ⇒ f( ) ⇒ aθ ⇒ g( ) ⇒ sin(aθ)

x ⇒ f( ) ⇒ u ⇒ g( ) ⇒ y
という感じです (合成関数の微分の公式をx, y, uを使って紹介したのでそれらの文字を使って説明していきます)。

合成関数の微分の公式は:
dy / dx = dy / du × du / dx
です。

dy / du は、 u = aθですから
sin(u) ´ = cos (u) = cos(aθ)
です。

du / dx は u = aθ、x =θ ですから
u´= (aθ)´= a
です。

よって、dy / du × du / dxは
a×cos (aθ) = a cos(aθ)
となります。


さらに、a cos(aθ)をθで微分します。
aは定数なので、cos(aθ)をθで微分したものにaを掛けてあげればよいだけです。よって、cos(aθ)をθで微分したものを求めます。
上のやり方と全く同じようにすれば:
cos(aθ)´= -a sin(aθ)
となります(コサインを微分したあとの-の符号を忘れないようにして下さい)。
したがって、a cos(aθ)をθで微分したものは
-a^2 sin(aθ)
となります。


e イー(自然対数の底 しぜんたいすうのてい;ネイピア数 ねいぴあすう)  
「e」という、大体「2.718」という値である定数のことを自然対数の底といいます。大体といったのは、eは円周率「π」と同じで、無理数であり、2,718の後ろに数が終わることなく無限に続いていくからです(eやπは数学定数(Mathematical constant)と呼ばれています。どんなときでも定数であるからです。)

このeで表される定数の存在が最初に記録に登場するのは、ネイピアの発表した研究の付録になっていた対数表であるとされていますが(表を作成したのはネイピア自身ではなく、オートレッドだと考えられています)、その表には定数の値自体が書かれていませんでした。この定数の値を初めて発見したのはヤコブ・ベルヌーイだとされています。この定数をeという文字で表したのはオイラーです。(wikipedia)。

ネイピア John Napier of Merchiston (1550 – 1617)はスコットランドの数学者・物理学者・天文学者・占星術師です。対数を発見したのはネイピアだとされています。

オートレッド William Oughtred (1574 – 1660)はイギリスの数学者です。

ヤコブ・ベルヌーイ Jacob Bernoulli ( 1654 – 1705)は有能な数学者を多く輩出したスイスの「ベルヌーイ一家(Bernoulli family)」の一員です。ヤコブは特に確率論で業績を残しました。ヤコブがeの値を発見したのは(数Ⅱで学んだ)複利計算の研究をしていたときだとされています。

オイラー Leonhard Euler(1707 – 1783)はスイスの数学者・物理学者です。18世紀最大の数学者と考えられることも多いです。「e」、「虚数」、「円周率」という、全く違った目的で研究されてきた3つの概念を結びつけた「オイラーの等式」は、科学の世界ではあまりにも有名です(「e^iπ +1 = 0」という式のこと)


eという値の定義は色々ありますが、複利計算を考えてみます。ヤコブ・ベルヌーイが発見したのは:
lim (n→∞)のとき (1+(1 / n)^n = 2.718 …
ということでした。

上の式は、元金を年利100%の複利で計算すると、1年後には元金の何倍返さなければならないかを示しています。nが表しているのは、どれだけの頻度で利子と元本を合わせてしまうかというのを表します。nが1のときには、1年後に利子と元本を合わせます。nが2の場合、6ヶ月ごとに利子(100%の2分の1、つまり50%の利子)と元本を合わせます(そして、その利子と元本を合わせた金額に6ヵ月後に50%の利子がつきます)。nが3のときは4ヵ月ごと(4ヶ月ごとに100%の3分の1%(およそ33%)の利子が元本と合わさります)、nが4のときは3ヵ月ごと…という風に続いていくわけです。

このnの数を無限に大きくするとき、というのは、利子を元本と合わせる頻度をどこまでも早くしていくという意味です。こうしていくと、(一見どこまでも元本が大きな値になってしまうように感じられますが)、実はある値に収束します。この値が「e」なのです。すなわち、どのような頻度で利子が元本に組み込まれても(例えば1秒ごとでも)、1年後に返さなければならない金額は、元金の2.718…倍までであって、それ以上にはならないということです。

上のベルヌーイが研究した式で、(1/n)を別の文字で置き換えてあげると(その際、その別の文字が近づく値は0の反対の∞になります)。その置き換えたほうの式をeの定義として紹介する教科書もあるかもしれません(式を変形しただけなので、どちらも同じものを指しています)。一応二つのeの表し方を紹介しておきます。



自然対数 しぜんたいすう Natural logarithm
「e」を底とする対数のことを自然対数といいます。

数学においては、底を省略している対数の表記は自然対数を表すことが多いです。数学以外の理科系の分野(工学など)で底を省略した場合、自然対数ではなく常用対数(10を底とする対数)を表すことが多いです。このような混乱を避けるため、工学などの分野では自然対数は「ln」(アルファベットのエルとエヌ)で表されることが多いです(高校数学ではこの表記は使われません)。


対数関数の導関数 たいすうかんすうのどうかんすう
対数関数の微分は、微分の定義に従ってやっていく場合に「対数の割り算は、それらの真数の割り算になる」という性質と文字の置き換えを行うのでめんどくさいと感じる人も多いかと思います。また、eの定義がいきなり出てきて、それを使って対数の導関数を紹介されるので、機械的な匂いがして、好きじゃない人も多いかと思います。…ゆっくりやっていけばきっと理解できると思いますのでひるまないようにして下さい。
(対数関数の微分や指数関数の微分は、対数の性質を理解していないとかなり大変だと思います。もし訳がわからなくなったら数Ⅱの教科書で対数を復習してみてください。)

対数微分法 たいすうびぶんほう
複雑な式で表される関数を微分する場合には、両辺の絶対値を真数として自然対数を求め、それを微分するという方法があります。これを対数微分法といいます。両辺の絶対値という注意は、真数は正の値でなければならないからです。対数の性質を利用して(例えば、積の対数は対数同士の足し算に変形できる)複雑な式を簡単にできるのです。

対数微分法は、両辺が等しいものであるならばその対数も等しいということを利用しています。対数微分法を使って、この後やる指数関数の導関数を求めてみるのが普通の流れだと思います。
そして、累乗や指数関数(独立変数が指数になっているようなもの(e^x(eのx乗)など))を含む関数の微分は大体この方法で解ける、というイメージを持っていてくれればよいと思います(対数というのは「累乗」に関係が深い、というのは数Ⅱで対数を習ったときに理解していると思います。それを思い出してくれればよいと思います)。


指数関数の導関数 しすうかんすうのどうかんすう
指数関数の微分は対数微分法を用いて紹介されることが多いと思います。
「e^x」を何回微分しても、もとの関数と同じまま、という性質は、微分方程式という「関数を求めるための方程式」を解くときに有用な知識になります。

高次導関数、高階導関数 こうじどうかんすう;こうかいどうかんすう Higher order derivative
ある関数を1回微分して得られた導関数を第1次導関数といいます。そしてその第1次導関数をさらに微分したものを(つまりもとの関数を2回微分したものを)第2次導関数といいます。同じように第3次、第4次…と続いていきます。第2次以降の導関数(第3次、第4次…)をすべてまとめて高次導関数といいます。

大学では、同じものを「高階導関数」と呼ぶことも多いです(高「階」であり「回」ではありません)


陽関数 ようかんすう Explicit function
「陽関数」や「陰関数」とうのは関数の種類を表しているというよりかは、関数の表現の仕方の違いだと思ってください。

「関数に通した後の結果=~」となっている式で関数が表されている場合、その関数を陽関数といいます。例えば:
y = x^2
f(x) = 2x+5
などは陽関数です(xが独立変数(=入力するもの)で、yが従属変数(=関数の結果)です)。
中学や高校2年までは陽関数表示(陽関数で関数が表されていること)が普通でしたが、この先は陰関数で関数が表されることも多くなってきます。


陰関数 いんかんすう Implicit function

陽関数で表されていない関数を陰関数といいます。つまり、関数の結果が直接的には示されていません。例えば:
x^2+y^2 = 16
f (x, y) = 0
などは陰関数です。陰関数の場合はその式だけ見せられてもどちらが関数に入力する方で、どちらが関数の結果なのかはわかりません(といっても高校ならばxが入力する方(独立変数)と考えておいて問題ないですし、普通は文脈からわかります)。

陰関数は、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、「複数の陽関数を1つの式で表している」と考えることができます。例えばx^2+y^2 =16というのは:
y^2 =16-x^2
と変形でき、yの累乗根をとれば:
y = ±√(16-x^2) (16-x^2全体が根号の下にあります)
と変形できます。

これは、xの値を1つ入力したらyが2つ出てきてしまうことになります(±があるので)。「関数」というのは結果が1つしかないものをいうので、陰関数が1つの「関数」を表しているとは言えません。よって、陰関数は「複数の陽関数」を表している場合があると考えるのです(陰関数でも1つの陽関数しか表していないこともあります)。

(注.このような「結果が2つ出てきてしまう」ような関数に似たもののことを「多価関数」という場合もあります。ただし、多価関数は大学で深く学ぶものですし、厳密には「多価関数」は関数でないとされています。「関数」のように考えられるのでそういう名前がついていると思ってください。ちなみに、逆関数のときに、定義域や値域をちゃんと考えないといけなかったのは、そうしないと多価関数になってしまう場合があるからです)。

陰関数表示を学ぶ理由は、陽関数表示では微分などがしにくい場合に陰関数表示のまま微分をすると計算がしやすくなる場合があるからです。
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